2013年11月26日火曜日

2013.12.4 Tommy Dorairo 「メルロ=ポンティと身体論」8

古典的心理学は、「客観的世界」を前提とします。「客観的世界」に物理的刺激がまずあり、それによって、わたしたちの意識に知覚が引き起こされる、とするのです。

メルロ=ポンティは、この構図を疑いました。カニッツアの三角形を見てみましょう。古典的心理学が正しいなら、わたしたちは実際には存在しない三角形を見ることはありません。

白い三角があると判断するのは、わたしたちの能力であると、古典的心理学は反論します(主知主義)。それなら、ミューラー=リアーの錯視はどうか。実際には同じ長さの線分を、わたしたちは同じ長さと知覚することができません。また、月は同じでも、水平線近くの月を大きく、天頂の月を小さく感じ、大きさが同じと知覚することができません。

メルロ=ポンティは、「客観的世界」⇒知覚という構図で知覚を捉える古典的理論に無理があると考えます。この構図が正しいなら、カニッツアの三角はあるはずがなく、ミューラー=リアーの線分は、同じ長さに見えるはずです。では、なぜ、そうはならないか。

彼は、知覚を、現に経験している知覚経験に立ち戻って考えてみなければならないと考えました。現に経験している知覚経験を記述するのに最適なのが、「図-地」であるとしたのです。

フルログはこちら

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セミナー内では特に言及していませんが、さまざまな文献を参照しています。
以下、主な邦語文献を記載します。

加賀野井秀一『メルロ=ポンティ』
木田元『メルロ=ポンティの思想』
木田元『現象学の思想』
谷徹『これが現象学だ』
ダン・ザハヴィ『フッサールの現象学』
村田純一『知覚と生活世界』
鷲田清一『メルロ=ポンティ』

12月のキラカフェ情報

12月4日(水)22:00-23:00 
哲学入門セミナー Tommy Dorairo 
今回は「メルロ=ポンティと身体論」8。前回は、わたしたちの感性にある属性、「地-図」(背景に沈むものと知覚の対象)の構造を見て行きました。このゲシュタルトの考えは、ポンティの身体論にどうつながって行くでしょうか。
(すべてテキストで行います)

12月10日(火)
「藝術講座」20 Comet Morigi 
毎月恒例の美術を中心とした藝術講座です。
キラ宗教美術館2階のカフェで行います。
(すべてテキストで行います)

12月17日(火)22:00-23:00
「フリートーク」 
毎月一回行っている、特にテーマを決めない集まりです。最近気になっていることや、キラカフェでの催しなど、ざっくばらんな会話をお楽しみください。
(すべてテキストで行います)

12月24日と31日 
クリスマスイブと年末のため、お休みします。

2014年は1月8日水曜日哲学セミナーで開始する予定です。

場所は、特に指定のない場合はキラジャパンのカフェになります。

ぜひ、参加くださるとともに、ブログ、SNSなどで宣伝してください。 なお、予定はやむをえない事情により変更になる場合があります。ご了承ください。

2013年11月19日火曜日

11月26日キラカフェ テーマトーク「廃墟趣味」


11月26日(火)のキラカフェは、10月29日より延期となっていたテーマトーク『廃墟趣味』をお送りします。
十数年前から廃墟や廃墟に近いような寂れた場所の探検をテーマとした書籍やDVDが人気を博し、SL内にもKowloonやLost Townなどの廃墟的な雰囲気をもったSIMが数多く存在します。
危険、汚いなどネガティブな要素を多く含む廃墟的なものに多くの人が心惹かれるのは何故でしょうか。皆さんからの意見をもらいつつ、その疑問を紐解いてみたいと思います。
司会はHaruka McMahonがつとめ、テキストチャットにて進行します。
22時より、キラジャパンのカフェにお集まりください。

2013年11月12日火曜日

11月19日のキラカフェは

次回のキラカフェは、フリートークです。テーマを決めない、ざっくばらんなお話し日。最近気になっている話題、キラカフェでこういうことをしてはという提案、気楽に集まってお話ししましょう。

場所はいつものキラジャパンのカフェです。
午後10時から11時まで。
すべてテキストで行います。

2013年11月11日月曜日

facebookとGoogle+のページを作成しました

facebookGoogle+にKira Japanのページを作成いたしました。今後はこれらのページをフォローすることでも講座の次回予告などの情報をご利用いただけます。
アドレスはそれぞれこちらになります。
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お使いのサービスにあわせ、お好きなほうをご利用ください。

2013年11月9日土曜日

2013.11.13 Comet Morigi 藝術講座19

Rothko の抽象画で祭壇を飾った例

聖俗の堺 3+

・博物館の仏像を拝む人はいても、キリスト像に祈る人は無い
・仏像供養の館予算
・生きている宗教・死んだ宗教(エジプト神殿)
・仏の魂・仏像の魂(人形供養・針供養)
・聖別・祝別(カトリック)を館蔵品に行っているか
・ロスコ・チャペル(汎用礼拝堂)
・抽象表現主義 - 自己参照絵画

pre-memo
* In-museum, someones pray to a buddha statue, no one does to a christian’s.
* Who pays for the mass in-museum ?
* living religion & dead religion.-> Egyptian shrines
* split of Buddha / split of Buddhist statue 
* needle mass and Buddhist rites for used tea whisks. 
* Consecration ( in-museum?)
* Abstract Expressionism, or the self-reference painting